本物に触れるギフト

プロフィール

嶋田 大輔

「相談ギフト.net」運営会社 ㈱トラストデザイン
代表取締役

一流のスポーツ選手から直接指導を受けることができるチケットなどをギフトにできるサービス「相談ギフト.net」を展開。

【取材】トップアスリートからの指導をギフトにすることで関わる人を幸せにしたい


スポーツで一流に近づくためには、子どもの頃から自己流ではなく正しい知識やノウハウを身につけることが不可欠である。そのためには一流のアスリートから直接学ぶのが理想だが、そんな機会はそうあるものではない。
だが、一流選手から直接指導を受けられる権利をギフトにすることで、その機会をつくるというサービスがある。
その「相談ギフト.net」を運営する(株)トラストデザインの嶋田大輔さんにお話をうかがった。 

<取材・構成=スポーツライター 佐伯 要>


「相談ギフト.net」運営会社
㈱トラストデザイン 代表取締役
嶋田 大輔

「モノ」ではなく「コト」をギフトにする

――「相談ギフト」というのは珍しいと思うのですが、どんなものなのか説明していただけますでしょうか。

よく「何を贈ればいいか」というギフトの相談と間違えられるのですが(笑)、そうではありません。
簡単に言うと、モノではなく、形のない「相談」をギフトとして贈ることのできるサービスです。
誰でも相談したり、相談されたりという経験はあると思います。
様々な「相談」ができる権利を贈りたい相手にお届けすることで、モノをあげる以上の喜びを感じてもらえる――。そんなサービスです。
もちろんプレゼントするだけではなく、ご自分用にもご利用いただけます。

――なぜ「相談ギフト」を始めようと思われたのですか?

私は元々インターネットビジネスに携わっているのですが、ある日、「イギリスで法律相談をギフトとして販売している法律事務所があり、話題になっている」というニュースを見たんです。
欧米では既に「モノ」ではなく、体験など「コト」をギフトにするという流れが来ているので、これを日本風にアレンジしたらいいのではないかと思いました。

――「コト」をギフトにするという人が増えているのは、なぜですか?

ギフトを贈る側としては、ありきたりでなないものを贈りたいという気持ちがあると思います。
インターネットの普及により、たいていのモノは手に入る時代になりました。
そんな今、もらった人に驚いてもらったり、喜んでもらったりするために、「モノ」ではなく「コト」を贈りたいという要望が増えているのではないかと思います。

――「相談ギフト.net」にはどんなギフトがラインアップされているのですか?

例えば、ファッション相談やメイク相談といったものから不動産や税に関する相談まで、幅広いラインアップを用意しています。
例えば不動産に関する相談については、家を買うときに利用される方が多いですね。家を買うのは一生に一度あるかないかの大きな決断です。その決断をするには、やはり第三者の専門的な知識が必要です。
日本では、そういう「相談」にお金を払うという習慣があまりありません。でも、自分ではお金を払わないけれど、それをギフトとしてもらえるのならうれしい、もらったら一度相談してみようかな、というニーズはあると思うんです。
また、誰に相談していいかわからないということもあると思います。
身近な人に相談しても、その人は専門家ではない。「餅は餅屋」ということわざがあるように、専門的なことはその道の専門家に相談するのが一番いいわけです。いろんな解決策を持っている専門家に相談したら、悩みや問題が解決するということもありますから。
そういった専門家という「人」をプレゼントする、専門家の知識やノウハウなどを贈る、そして受け取るというのが、この「相談ギフト.net」です。

一流のスポーツ選手から直接教わることの意味

――今後はそのラインアップに「スポーツ」も加わるそうですね。

今後は「一流のスポーツ選手が教えてくれる」というギフトを加えていきます。
例えば、野球の三井浩二さん(元埼玉西武ライオンズ投手)、陸上の渡邉高博さん(バルセロナ五輪400m日本代表)、水泳の中野高さん(北京五輪200m背泳ぎ日本代表)など「スポーツ魂テンツ」でおなじみのアスリートの方々にも加わっていただく予定です。
また、トレーナーの方にからだについて相談したり、トレーニングの方法を指導してもらったりすることもできます。
体育の家庭教師のようなレベルからトップレベルまで、あらゆるニーズにお答えできるラインアップ
を用意しています。

――「スポーツ」をラインナップに加えた理由を教えてください。

まず、主なターゲットとしては、親御さんからお子様へ、祖父母からお孫さんなどへのギフトとして考えています。
ギフトをもらった子供にしてみたら、スポーツの第一線で活躍されている人と同じ空気を吸うということがとてもいい経験になると思います。スポーツでトップレベルの選手になるには、トップレベルの人から直接教わるのが一番の近道でしょう。
私自身も中学生の頃に野球をやっていまして、東京ドームで開催された野球教室のようなイベントで王貞治さんにバッティングを指導していただいたことがあるんです。
そのとき、「手首の使い方がうまいね」と褒めていただいて……。
それが強烈な記憶として残っているんですよ。
やはり「モノ」より「思い出」ですよね。
子どもにしてみたら、ありきたりなゲーム機などを買ってもらうより、普段接することのできない一流スポーツ選手から直接学ぶ経験ができれば、何かを感じるきっかけになるのではないでしょうか。
大人数が参加する野球教室のようなものではちょっと指導してもらう程度になってしまうのかもしれません。ですが、「相談ギフト」を使って1~2時間マンツーマンもしくは少人数で指導してもらうことができれば、「どんなトレーニングをしているの?」「どんな考え方で練習しているの?」といった質問もできます。そういう体験は、鮮明な映像としていつまでも記憶に残るものだと思うんです。
子どもの頃にそうした「本物」に触れると、価値観のベースができます。
それはすごく大切なことだと思います。
自己流でなく、実際にプロになった人から知識やノウハウを伝授してもらうことで、より高いレベルを目指すための意識改革ができるのではないでしょうか。
また、子どもはヒーローを求めているものです。スポーツ選手は子どもにとってのヒーローなんです。そんな人から直接教えてもらえれば、「僕もこんなふうになりたい」と夢は鮮明になっていきます。そんなふうに、子どもの「夢を描く力」を伸ばしてあげたいですね。

また、贈る側にしてみたら、例えば我が子をトップレベルで活躍できる選手に育てたいという希望を持った親御さんなら、「何かしてあげたい」という気持ちはあると思うんです。
でも、プロ野球選手やオリンピック選手に知り合いがいない限り、指導をお願いする機会はないでしょう。「相談ギフト.net」なら、そんな親御さんの願いを叶えることができます。

そして、教える側のスポーツ選手にとっても、自分の経験やノウハウをビジネス化したり、スポーツを教えることで社会に貢献したいという願いを実現させたりするきっかけになるはずです。
もちろん、スポーツで学んだことを一般の会社で役に立てるのもよいと思いますが、例えば水泳選手なら水泳を教えることでその競技に関わり続けていくことが理想なのではないでしょうか。

そういった「教えてほしいけど、誰にどう頼めばいいの?」と
いう需要と「教えたいけど、どこで教えればいいのだろう?」という供給を、「ギフト」という形でマッチさせていきた
いと思います。
「相談ギフト.net」がその両者をつなぐパイプ役になれればいいですね。

――教える側のスポーツ選手の人選では、どんなことに気をつけておられますか?

単に競技歴や実績が優れているだけでなく、教えることに慣れている人、人間性が素晴らしい人、そして「教えることで役に立ってあげたい」という思いが強い人をピックアップしています。
技術以上に「思い」がないと、教わる側には伝わりません。
また、「わかりやすい」ということも大事ですね。「できる」ということと、それができる過程を言語化して「伝える」ということは別のスキルですからね。



それに、「こういう人なんだ」という教える側のパーソナリティが
伝わってはじめて、ギフトを贈る側が「この人にお願いしたい」
という気持ちになるんだと思っています。
そのためには、ギフトを贈ろうとしている人が、その選手に
ついて競技歴だけのプロフィールより「もっと詳しいことを知りたい」
と思ったときに、それが伝わるものを用意しないといけません。
ブログであるとか、ホームページのテキスト、映像などが重要な
役割を果たすと思います。

その意味で「スポーツ魂テンツ」の「技」の動画が、ひとつの入り口
になるのではないでしょうか。
「技」の動画を見て「もっと教えてほしい」と思えば、直接教えてもらう。
それがよければ、継続してお願いする……といったステップになると思います。
やはり、リアルな体験に勝るものはありません。インターネットやテレビがいくら発達しても、その人と同じ空気を吸うことでしかリアリティは感じられませんからね。

――今後はどういった展開をされる予定ですか?

まずは私がやってみて、それが「良い」「おもしろい」と集まってくださる方々のご縁をつないで、いい方向に進んでいければいいと思っています。
前例が無いサービスなので、「こうしなければならない」というよりも、手探りでその都度臨機応変にやっていくつもりです。
「相談ギフト」を贈る側、贈られる側、そして教える側。「相談ギフト」に関わる人がすべてハッピーになって、みんなが笑顔になるように進んでいきたいと思っています。

※相談ギフト.net のホームページは、こちら
http://www.soudan-gift.net/

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