スポーツウェブサイト

プロフィール

梅原 靖士

スポコレ 代表

体スポーツをしたい人のためのウェブサイト「スポコレ」。ウォーキングタグラグビーやリングビーなどのスポーツをする機会を提供。
スポコレ http://www.spocolle.com/

スポコレ 代表 梅原 靖士

スポコレ ディレクター 八所 和己

三喜工業株式会社 専務取締役 川浪 英喜

ウォーキングタグラグビー紹介

リングビー紹介

【取材】チームスポーツに気軽に参加できる機会を提供したい

スポーツが苦手な人やスポーツから遠ざかった人が「スポーツをしたい」と思ったとき、個人スポーツならその機会は作れるが、チームスポーツだとなかなか気軽に参加できる機会がない。
スポーツをしたい人が集まるウェブサイト「スポコレ」では、そんな悩みを解決するための活動を行なっている。
「スポコレ」の梅原靖士さん、八所和己さん、三喜工業株式会社の川浪英喜さんの3人に、その活動についてお話をうかがった。

<取材・構成=スポーツライター 佐伯 要>



――はじめに、「スポコレ」について説明してください。

梅原  「スポコレ」とは、スポーツをしたい人のためのウェブサイトです。
「スポコレ」では様々なスポーツをプレイしたり、スポーツをプレイするための商品を購入したり、スポーツを通してたくさんの仲間を作ったりすることができます。
現在はウォーキングタグラグビーやリングビーといった、気軽に楽しめるスポーツのイベントを開催することを中心に活動しています。

――「スポコレ」設立の経緯を教えてください。

梅原  私は子どもの頃から水泳、軟式テニス、ラグビーと、ずっとスポーツとともに過ごしてきました。 社会人になってからもクラブチームでラグビーをしたり、スポーツクラブに通って体を動かしたりしていたのですが、周りにそういう人が少なく、「みんな、もっとスポーツをやればいいのに」と思っていたんです。
それで、「社会人になってもスポーツをやってもらいたい」という思いで、スポコレを立ち上げました。
スポコレを通して、30代から40代の社会人が気軽に参加できる場、しかもスポーツクラブのような個人種目ではなく、チームスポーツが楽しめる場を提供したいと思ったんです。
それで、最初にウォーキングタグラグビーを始めました。
そして、その活動の中でリングビーというスポーツ用品と出会い、リングビーを使った新しいスポーツをつくろうと動いているところです。

――個人種目ではなく、チームスポーツにこだわったのはなぜですか?

梅原  チームスポーツの良いところは、仲間ができることです。
仲間ができると楽しくなって、またやりたくなります。
ですから、スポーツが苦手な人でも気軽に参加して、楽しんでもらえて、仲間作りができることを重視しています。
最近はコミュニケーションが希薄になり、みんなで何かをしようという意識が低いと思うんです。
そんな中で、スポーツをコミュニケーションのツールとして使っていきたいと考えたんです

ウォーキングタグラグビーのよさ

――「ウォーキングタグラグビー」とはどんなスポーツなのか、教えてください。

梅原  ラグビーという競技を聞いたことがない人は少ないと思いますが、いざ自分でやろうと思うとハードルが高いですよね。危険そう、きつそうだと感じると思います。
そこで、誰もが気軽に参加できるようにルールを単純化し、安全にプレイできるように考案されたラグビーがタグラグビーです。腰につけたタグ(紐)を奪うことが、タックルのかわりになります。
(タグラグビーについては、日本ラグビーフットボール協会のタグラグビーオフィシャルサイト http://www.tagrugby-japan.jp/ をご覧ください)

日本では今のところ小学生を中心に普及していますが、大人も充分楽しめるスポーツです。
そのタグラグビーでも、走ってやると走力や体力の差が歴然としてしまいます。
できるだけ差ができないように、ラグビー歴のない人でもいっしょに楽しめるように、と考えて、タグラグビーを歩いて行なう「ウォーキングタグラグビー」を始めました。
歩いてやれば性別・年齢による体力差や運動能力の差がでにくいですし、単なる走力で抜いていくことができませんから、コミュニケーションを深めてチームワークを向上させないと得点することが難しい。
だから、老若男女がいっしょに楽しめるんです。それがウォーキングタグラグビーのいいところですね。

――ウォーキングタグラグビーの良さは、どんな点ですか?

八所  まずは、ボールを使って楽しみながら、正しい姿勢での歩き方を身につけられることです。
ウォーキングは、その姿勢が大事です。正しい歩き方を身につけるのは、スポーツの基本です。ですが、ただ歩くだけだと、やはり面白くありません。そこにボールゲームの要素が入ることで、楽しみながら正しい歩き方が身につくわけです。
ウォーキングタグラグビーは、前後左右に動き回りますし、相手の腰についたタグを取るには姿勢を低くしなければなりません。体全体をしっかり使いますから、想像以上に汗をかけるスポーツですよ。

それと、ゲーム中の敵・味方の動きが歩くスピードなので、状況をよく見て、考えながらプレーすることができます。
走りながらのプレーだと認識できないこと、例えば「このスペースに、このタイミングでパスしたらどうなるだろう」ということを考えながらプレーできるのです。
敵は次にどう動くのか? 自分が次に何をすべきか? そういう予測力や判断力が磨かれます。
スポーツ、特に球技では「先」が読めるようにならないと競技の質が上がりませんから、サッカーやバスケをやっている人にとっても、いい訓練になると思います。

梅原  同じ人数で、しかも歩くという同じスピードでやるので、走力では差が出ません。
どれだけ先を読んで、チームとしてゲームを組み立てるか。
勝つためにはチームのメンバーで意思統一し、しっかり声で指示し、また指示を聞かなければなりません。ウォーキングタグラグビーは、コミュニケーション力やチームワークで差が出るスポーツですね。

リングビーのよさ

――「リングビー」とはどんなものなのでしょうか?

川浪  リングビーというのは、子どもから大人まで安全に楽しめる、新しい発想のフライングディスクです。
フリスビーに似ていますが、お皿の形ではなく、両面がフラットで、柔らかいゴムスポンジでできています。
素材自体が柔らかく、またリング状で真ん中に穴が空いていますので、キャッチしたときや体にあたった時に衝撃を吸収して痛くありません。
また、リング状ですのでキャッチしやすく、真ん中の穴に手を通して取ることもできます。
横からはもちろん、上、斜め、下から投げても、しっかり回転させれば真っ直ぐに飛んでいきます。
持ち方さえ覚えれば、ボールと同じようにも投げられます。

――リングビーを開発した経緯を教えてください。

今、公園は「ボール遊び禁止」「サッカー禁止」というところが多く、子どもたちが自由に遊べる場所が少なくなっています。
そこで安全に、安心して遊べるようにとリングビーを開発しました。
現在、普及活動として小学校の体育の出張授業を実施していますが、ボールを投げることに慣れていない子どもたちも楽しそうにやってくれています。
今の小学生は、野球、サッカー、水泳などのクラブに通っている児童とそうでない児童の運動能力の差が極端に開いてしまっています。
そんな児童たちがいっしょに体育の授業を受けると、どうしても普段スポーツをやっていない児童が置いていかれます。その結果、苦手な体育がどんどん嫌いになり、スポーツが嫌いになってしまうのです。
リングビーは新しいスポーツなので、みんなが初心者です。
ですから、上手・下手の技術差が少なく、スポーツが苦手な児童でも楽しむことができるのです。

――「子どもから大人まで」ということでしたが、大人はどんな楽しみ方をするのですか?

リングビーを使った大人向けのゲームは、現在考案中です。
草案の段階ですが少し紹介すると、バスケの3on3とアメフトを足したようなスポーツで、4人対4人で行なうものです。
オフェンスは4人(フィールド3人、レシーバー1人)で攻め、ディフェンスは2人で守ります。
オフェンスはセンターラインから競技をはじめ、パスをつなぎ、エンドゾーン内のレシーバーにパスが通れば得点です。
リングビーを持って3歩までは歩いてもかまいません。
得点は、キャッチの難易度によって変わります。
(例えば通常は1点ですが、穴に手を入れてキャッチしたら2点、背面キャッチしたら3点、穴に足のつま先を入れてキャッチしたら5点など)
ディフェンスがパスをインターセプトした場合は再スタートとなり、ディフェンス側に1点が入ります。
競技時間は1ピリオド3分の4ピリオド制で、制限時間内に何点取れるかを競います。

――リングビーの良さは、どんなところですか?

リングビーをきちんと投げるには、腕を大きく使い、体を捻り、スナップを効かせて投げなければなりません。その正しい投げ方が、ゲームの中で身につきます。
それから、自分で工夫して難易度の高い取り方ができますので、全身をバランスよく使えるようになります。
また、柔らかい素材でできているので、室内でも安全にプレーすることができます。

スポコレでスポーツの裾野を広げたい

――「スポコレ」の活動の中で、苦労した点はありますか?

梅原  苦労ではないのですが、気をつけなければいけないな、と気付いた点はありました。
スポコレでスポーツをしようと集まってくれる人の中には、スポーツの経験が少ない人もいます。
そういう人に「運動できる格好で来てくださいね」と声を掛けると、中には冬の寒い日でもスウェットの上下で来てしまう人も出てくるんです。
スポーツをしてきた我々にとっては防寒用のウエアを用意するのは当たり前のことなんですが、経験の少ない人にとっては、そうではないわけです。
また、「やる前にはストレッチをしてくださいね」と言っても、ストレッチの方法がわからない人もいらっしゃいます。
ですから、スポーツの経験の少ない人の目線に立って考えることが大事ですね。

――今後はどんな形で発展していくのでしょうか?

梅原  今後は、より多くの人に参加してもらえるように、場所や回数、競技の種類を増やしていければよいと思っています。
それから、ウォーキングタグラグビーとリングビーを、アスリートのトレーニングとしても広めたいと思っています。

――アスリート向けにはどんなメリットがあるのでしょうか?

梅原  ウォーキングタグラグビーは、体への負担が少ないため、ケガのリスクも少ないと思います。楽しくやりながらも全身を使うので、いいトレーニングになると思いますよ。

八所  トップアスリートになればなるほど、1つの競技しかやらなくなってしまいますよね。
それでは、考える力が発展しません。何か新しいスポーツをやることで、ひらめいたり、新しい発見があったりするはずです。また、使う筋肉も変わります。
ウォーキングタグラグビーをやれば、違った角度から自分のやっている競技を見直すきっかけになるのではないでしょうか?
またラグビーでは、前にパスができないのに、前へ進まなければなりません。
いかにロスを少なくするか? いかにミスを少なくするか? 改めてそういうことを考えられるのではないかと思います。

さらに、アスリート向けには、ルールを変えて運動強度を上げることもできます。
例えばオフサイドのラインを厳しくすれば、その都度必ず2~3m下がらなければならなくなります。「一度でもボールが地面に落ちたら攻守交替」という厳しいルールにすれば、緊張感も増しますよ。

川浪  リングビーは軽いので、肩に負担をかけずに遊び感覚で「投げる」という動作ができます。
野球選手にはいいトレーニングになるのではないでしょうか?
遊びながらいろんな投げ方をすることで、新しい発見もあるかもしれません。

――ウォーキングタグラグビーもリングビーも、スポーツが苦手な人からトップアスリートまで、みんなが楽しめるスポーツなんですね。

八所  ルールを柔軟に変えることで、初心者向けにも、アスリート向けにもなります。
これは、他のスポーツにも言えることではないでしょうか。
もともとスポーツとは、そうやってみんなが楽しむものでしょう。もちろん、大会などでは公式ルールに則るのが当然ですが。
スポコレはみんなが楽しく参加するためのものですから、自分たちの都合に合わせてルールを変えていけばいいと思っています。

梅原  ルールを変えることで、より多くの人がスポーツに触れられます。
それでスポーツの裾野が広がるなら、他のスポーツも普及の一助としてルールに柔軟性を持たせることを考えてもいいのではないでしょうか?
ウォーキングタグラグビーやリングビーが、そのモデルケースになれればうれしいですね。

※「スポコレ」のホームページはこちら
http://www.spocolle.com/

※「リングビー」のホームページはこちら
http://www.ringbee.jp/

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